短気の人は

「釣りは短気な人のほうが向いている」などと言われるのは、
ただ気が長い人間が釣れるまでボーっとしてるだけなのと違って、
釣れないことへの怒りをグッと堪えるのを通じて、
色々と思索を張り巡らせるからだろう。

家康公の、思索のたびに爪を噛む癖があったという逸話なども、
当人が全く怒らない人間などではなかった証拠。むしろ、常日頃から
三方ヶ原での敗戦時に噴出させたような怒りや苛立ちに駆られながらも、
それをグッと堪えての思索によってこそ、天下取りに上り詰めたのだ。

精神薄弱でまったく怒ることも出来ないなんてよりは、
怒ることも出来た上でそれを制御できるほうがいいぐらいだぞ。
制御できなくて当たり散らしまくりとなると、もちろんこれも駄目だが。

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