体が出来てくると筋トレだけでは物足りなくなり、町道場に通って柔道や空手、
合気道やレスリングなど、あらゆる武術や格闘技を学んだ。
そこで知ったのが、極東にある「日本」という不思議な国の存在だった。
「柔道家の嘉納治五郎師範や三船久蔵十段の本を読み、日本という国に興味を持ちました。
貧弱な体ながら、武術を学び心身を鍛えた2人の先生の生き様と、自分を重ねたんです」
その後、チャックさんはボストン大学に進学。
大学時代に徴集された空軍の柔道競技で10連勝し、柔道の全米選手権では準優勝を果たした。
そして除隊後の1970年、同志社大学の柔道留学生として、憧れの国である日本にやってきた。
「来日後は京都に3年間いました。でも、柔道の練習で骨折して3年目はほとんど病院生活。
その時にケガをしないためのトレーニング法を考えたことが後の人生で役に立ちました。
その後、全日本パワーリフティング大会にオープン参加して、チャンピオンになりました」
のちに東京のスポーツジムの共同経営者となり、会員の広告マンから誘われて1983年から
『世界まるごとHOWマッチ』に出演した。
そこからお茶の間でおなじみとなる「チャック・ウィルソン」としてのストーリーが始まった。
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