今日、4月24日は牧野富太郎博士の誕生日だというが。
故人の誕生日を祝ったりするのは日本人や儒者の重んずる所ではないにしろ、
https://suzutano.com/tanshi_makino... 当人が事あるごとに歌っていた短歌や俳句をつらつらと眺めてみるに、
数え96で「百歳に尚道遠く雲霞」などと、毎日を植物研究に費やすあまりに、
なんの成果もなく毎日をドブに捨てている人種が加齢と共によく感じている、
「毎日があっという間に過ぎ去って行く」ような儚さが全くない、
充実の限りを尽くした人生を送っていたらしいことがうかがえるわけである。
「何の奇も何の興趣も消え失せて 平凡化せるわれの学問」ともあるが、
さような事態への陥りへの戒めが、そのまま己が人生の充実にも直結していたもの。
現代の日本人には勉強嫌いや求道嫌いが大変多く、大学出たらもう二度と勉強しない、
後はただひたすら自らを消費し尽くすことにのみ生涯を費やしてこそ
一人前の大人であり、そのような人生が軌道に乗ることはこそは真の
成功者のあり方であるなどともよく思い込んでいるものだけれども。
それ故に自らが、毎日があっという間に過ぎて行く儚さに苦しめられる上に、
世界中の人々に心から敬い尊ばれる偉人となるような選択肢をもかなぐり捨てている。
冷静に考えてみれば、何も良い所がないそんな生き方ばかりを好き好まされている
者たちこそは、真の亡者であるに違いないとも改めて思い直すわけである。
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