期待

今のところおまえは、
「こんな輩の誘いには乗らないでこその仏者」
「こんな輩はあえて救わないでおいてこその仏道」
「許すばかりが仏の道にあらず（公弁法親王）」
に該当するような振舞いしかしてはいない。

そしておそらくは、もはや手遅れ。
自ら望みもせずに、なす術もなく陥れられた立場ならば、
怒りと憎しみの炎に心焼き焦がしてしまうのもまた已む無いものだが、
その矛先を見誤っているうちは、次がないどころか、
むしろ次を防ぎ止めている側であるという、亡者の悲哀よ。

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