
まず、そこにちょっと他にはない域の、一種異様で突出した凶相が潜伏している
という法則自体を、人類の側が十全に認知して来たような実績からして、ない。
「癇癖」自体は、始皇帝や項羽や信長や晩年の秀吉のような
歴史上の男性の暴君のほか、宋儒の雄たる朱熹などにも見られたというし、
また「ヤンキー」などと称される性分の持ち主である男たちに広く見られるしで、
別に女たちだけに専ら特別な性分だなどと見なせるものでもない。
より医学的な定義に近づけようとした「ヒステリー」という呼称に基づく場合もまた、
多しょう女のほうが多くみられるというだけで、男にも相当数の実例が見られるし、
そもそもこれらの表現によって、"それ"の内実が十分に示しきれているわけではない。
みいちゃん的な癇癪と、IQ80付近での知能の反復横跳びの相乗によって、
あえて万引きを繰り返したり、人が大事にしているものをピンポイントに
壊してかかったりするような、ただの狂犬以上に無駄な知的理解度を帯びた、
確信犯の反人道倫理的暴挙にまで及び始めるという、真に特別な凶相加減。
能楽の鬼女描写や鬼婆伝説などに、かろうじて"それ"そのものを把捉しての
啓発を試みようとした形跡は見られるが、それらもまた内実への詳解が十分ではないから、
未だ"それ"への十全な牽制の効果までもが、現代では見込まれないままに留まっている。
(能が当代文化だった武家時代などには、男尊女卑とのコンボでそれなりに有力だったが)
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