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西洋側の発展はといえば、それは単なる学術振興だけによって実現されたものではない。
大航海時代以降、全世界へと侵略征服の魔の手を広げ、世界中を土人状態以上の荒廃に
陥れながら巨万の富を自分たちの元へと集積し、それを元手とした研究開発によって、
産業革命のような劇的な発展をも遂げたわけで、決して学術発展だけで成し得たことではない。
世界中の人々の平穏な生活を侵害してまで、自分たちの元に富を集積して行った弊害もまた生半な
ものではなく、その最終章として、英欧もまた世界中からの移民に乗っ取られようとしているし、
工業生産やIT産業の依存先となった中国やインドの世界的覇権にも呑み込まれようとしている。
それと似たような因果応報を、日本もまた近代以降に欧米の猿真似で侵略征服などを
繰り広げてしまった程度には被っているけれども、それ以前に、侵略行為なども途絶して、
金満や洋学への依存も最小限に止めて行く国の営み方をよく研鑽し抜いていた程度には、
文明発展による因果応報の災禍以降の、世界のあり方を模索して行く主役ともなり得るものである。
近代文明に依存しきりでもなければ、殊更な反文明主義に振り切れるのでもなく、
文明や洋学を無覆無記に該当するような、無害な範囲だけで適切に取り扱って行く指針。
西洋かぶれにも懐古趣味にも振り切れない、中庸精神の復興と共にそれも培われて行くのである。
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