日本では、武家時代の初期のころから奴隷制が廃止されて来たために、
元来が奴隷装束である耳輪の文化が男性はおろか、女性や僧侶からも
何百年にもわたって絶やされ続けていたという話も何度かして来たものだが。
(仏僧の装束は本来奴隷を真似たものであるにもかかわらず)
それとほぼ全く同じ濃度で、一般的な日本人の、奴隷という存在への、
実在者としての認識もまた、きわめて薄い状態のままでいる。
太古の昔、日本でも奴婢とかいう名称でそういった身分があり、
世界ではほんの近ごろまでそういう扱いの人々が多くいたという
事実関係を知っておきながらも、やはり空想上の存在ぐらいにしか思われない。
そこからまた、洋化を通じてごく軽薄な心持ちと共に耳輪文化などまで
取り入れなおして行ったのにほぼ連動して、人々への奴隷同然な使役
などもまた復活し、なんなら近ごろまで奴隷制があったような国以上に、
それが無防備に横行するようなことともなってしまったのだった。
奴隷制なんて架空の存在ぐらいにしか思えていないからこそ、
それと知らずに本物の奴隷制並み以上の人権侵害を招いてしまった。
その要となっているのがあろうことか、人権尊重の牙城を気取り続けて来た
同和界隈だったりするのだから、本末転倒にも程があるというものだ。
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