
一説によると、軽微な頭痛なども含めると、日本人の80%は
何らかの慢性の痛みを抱えて生活していると言われます。
もちろん、本来「痛み」には、身体に生じた異常事態を知らせる
警告反応としての大切な役割があります。
また、大半の痛みは病態の改善とともに自然に軽減消失します。
しかし、たとえば「“頚椎”症性神経根症」に伴う“腕”の痛みのように、
首の神経根が刺激されることにより、関係無い別の部位に発生する痛みなどは、
いわば「痛み損」です。
また、「帯状疱疹後神経痛」のように、警告の役割を終えた後も痛みが長く残存すると、
前述の「痛みの悪循環」により、より強い痛みや新しい種類の痛みが加わり、
単に病気の部位の器質的異常や機能低下だけにとどまらず、痛み自体が
QOLを低下させることにもなりかねません。
そこで、「痛み」そのものを疾患と捉え、その治療を専門に行うのが
「ペインクリニック」です。
疼痛が慢性化すると、その継続的なストレスのせいでうつ病を発症する
こともあります。
我慢したり放置したりせずに、「脳が痛みを記憶してしまう」前に、
早めにペインクリニック(基本的に保険適用)を受診すべきでしょうね。
返信する