70年代に作られた遠山の金さんみたいな時代劇とか見てたらな、
自営の便利屋だ風車屋だで生計を立てて子を養う親とかが当たり前に出て来るの。
実際そういう人々もいたんだろうし、なおかつ70年代にもまだ
そういう生き方ができる余地があったから、なんの疑念も抱かれることなく、
そういった人々の描写がお茶の間のテレビで放映されていたわけだが。
今そんな真似が到底不可能なのは、「子供を育てる費用換算」で
人々が働いて稼げる資産が、昔よりもはるかに目減りしているから。
文明の発達で、昔よりも安上がりにできることが多くなったものだから、
そんなに貧しくなった気はしないが、ことに妻子を養う甲斐性換算での
人々の所得はガタ落ちの一途を辿り、40代以下の中若年に限れば、
江戸時代平均の半分程度であるのが当たり前となってしまっている。
それで結婚する気にもなれない、子を産み育てる気にもなれないというのは、
実は当たり前なことなのであり、結婚も子供も諦める場合と諦めない場合の極端な
落差の裏に遍在している、普遍的所得の激減という問題をまずどうにかせねばならない。
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