今までにも何度も述べて来た、政商や大メディアやカルト教団のような
一部の特権者が、民主主義によってこそ最大級の権勢を得るという問題もまた、
亡国級の危難を世に招くがために、その解消の必要があるのには違いないが。
一応、いい大学を出ていい会社に就職したり、投資や起業やスポーツなどで
成功すれば、一般人もまたそちら側に回れるという名分があったりもすることから、
そのような面で特段ほどの努力をしたことがない一般庶民などが、心情面から
自己責任の論理でねじ伏せられる体裁をも帯びていたりするものである。
(それもまた格差の世襲による固定化などのせいで揺らいでいるが)
クレーマーの暴論こそが、一般庶民の本音以上に優先されるという事象に至っては、
さようなフォローすらなく、何の特権もなく、特権を得るための努力をしたことが
あるわけでもないようなゴロツキの素人が、ただ声がデカいというだけの理由で、
品行方正な一般庶民よりも優遇されるという、理不尽の極みな現象となっている。
それでも、民主主義者はそれもまた、国民主権の理念原則に根差した自明な現象として
全面的に受け入れねばならない。声を挙げる者は、その意見内容の是非に関わらず、
声を挙げない者よりも優遇されるのが民主主義の本分であるがために、誰も彼もが
とりあえず声を挙げておこうとする、民度に欠けた世の中が招来されることともなる。
そうして収拾が付かなくなるのもまた、民主主義の実践の先に遍在する運命なのである。
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