親殺しへの怒り、道でぶつかった程度で怒るチンピラへの成敗、
どちらもこの作品にも収録されてて、コロナ禍の抑圧に苦しめられていた
時期の日本人にとってのストレス解消にもなっていたものだが。
嫁を侮辱されたことに腹を立てて相手を平手打ちしたウィルスミスの
心情一つも汲み取れないほどに、怒り=悪と決め込んでいる欧米人などからすれば、
それも十分に理解できないか、そこから子供向けの幼稚な話だと決めつける外ない。
それでいて、市中に溢れ返っているヘイトクライムの分量はといえば欧米>>日本。
事実として存在する怒りや憎しみへの着実な制御を怠り、臭いものに蓋の上で、
かえって悪念の総量は増加させるに任せて来たのが、キリスト教圏の常なる姿。
民主主義もまたその一環でしかなく、為政者が民衆への怒りを
隠さないこともあった武家時代と比べれば、公権力がほぼ巧言令色だけで
表面オモテヅラを塗り固めていたりする点などが、悪念の横行が多少控えられた時代のように
思われようとて、代わりに年寄りの情動失禁による怒り散らしなどが昔以上に平気で
横行しているのが実情なれば、やはり悪念の総量が減ったなんてことも決して言えない。
人の世に頑として存在している悪念への、無理な殲滅を試みるあまりに、
こっちを懲らしめてはあっちが膨れ上がるモグラ叩きの様相を呈し、
さような乱暴への不平が加味されることで悪念の総量もかえって増大して行く。
それが宗教的か否かに関わらず、西洋文化が世に招いて来た全様相なのである。
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