或る村落掃討


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001 2024/11/26(火) 12:04:07 ID:JnnGCr4lFE
朝、大八車と馬四頭を徴発し、背のうを積みあげて出発した。午後、棗荘付近へきた。ぽつんと小高い丘があり、頂きに宮が見えた。
やがて大きな泉に出た。廃墟のような土の城壁がある小さな村である。宿営。部落に一人の若者がいた。二十五、六歳か。
N伍長は彼を捕え、「貴様は、残敵にちがいない」というなり、布団巻きにし、石油をかけて火をつけた。
火だるまが、地獄の叫びをあげる。
「熱いか。心配せんでも、すぐに楽になる」
Nは、笑いながらよろこんでいる。いつもながら残忍な男である。
燃えさかる若者は、最後に渾身の力で高くとび上がり、くずれおちた。
部隊は、部落から部落、森から森へ前進を続けた。
我々が通過するところ、必ず馬と牛が奪われ、荷車が奪われ、女が犯された。

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002 2024/11/26(火) 12:55:31 ID:IzAKp4SStM
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003 2024/11/27(水) 10:42:16 ID:CW84Ls3.xM

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