逆に、喫煙者が『行動』を変えられない代わりに「『考え』を変えて」、
「タバコは悪くない」と思い込もうとする場合があります。
これを心理学用語で「合理化」と呼びます。
「防衛機制」といって「自分を守る防御反応」の一種です。
禁煙に対して無関心を装う人にはこのパターンが多いのですが、
あくまで自分の心を守るための反応なので、これも無理からぬことです。
決して責めてはいけません。
論理的に論破するなどもってのほかで、そうなるとさらに「合理化」を推し進め、
せっかく禁煙しようとしていた人も「合理化」の波に飲み込まれ、かえって禁煙から
遠ざかってしまいます。
(小学生の頃、今から宿題をしようとしていた矢先に「宿題は終わったの?」
と親から言われ、やる気をなくした経験は皆さんお持ちだと思います。)
「禁煙してストレスをためる方が体に悪い」
「酒の方が悪い」
「自動車の排気ガスの方が体に悪い」
「缶ピー一日25本の曾祖父は97まで 一日40本の祖父は92、ロンピーの親父は現在82でピンピンしてる」
「同じくロンピーの俺も健康診断全く異常なし」
「タバコは美味いだろ。仕事で疲れた頭に新たな着想を与えてくれる」
…等々、様々なバリエーションがありますが、上記のような発言を聞いたときは、
「認知的不協和を解消するための合理化だ」と察して、暖かく対応する必要があります。
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