さすれば、今よりもかなり貧しかった江戸時代の日本なども、
貧しかったこと自体を評価するでなく、国が持続可能な体制であることを堅持していた
という点において、今よりもはるかに盤石であったという点こそが評価に値するものと知れる。
国の豊かさという点で、別にあえて江戸時代を目指したりする必要はなく、
今並みの豊かさと国の持続可能さが両立できるのであればそれに越したことはない。
残念ながらそうともいかず、過当競争のせいで次世代の大多数から分相応な所得すら巻き上げ、
少子高齢化を招いてしまうような醜態を食い止めて行くためには、資本主義競争からのドロップアウトに伴う、
それなりの貧しさも受け入れて行かなければならないというのなら、それもまた仕方がない。
現時点の日本などは、基軸通貨国でもないにもかかわらずの金融緩和による通貨安で、
世界のGDPランキングを滑り落ちている最中ではあるけれども、これは資本主義競争に興じるペースを
崩さぬまま貧しさを引き込むという最悪の悪手に及んでいる状態であるからして、全く当たらない。
むしろ豊かさ自体はそれなり追い求め続けながら、過当競争は避けるという、逆を行くのでなければならない。
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