
不埒なプレミア付けによる価格吊り上げなどを退ける、
本当に堅実なモノづくりというのは、商工ではなく工商、
なるべくなら士農工商の工でもあるぐらいに、世の中全体が
工を商以上に重んじているぐらいであって初めて実現されて行くものである。
現状までの日本のモノづくりなどは、さような時代の気風をかろうじて
継承している場合が多いために、廉価でありながらも欧米製の高級品を上回るような
品質や性能を帯びているようなものが多くに上って来たものである。
さりとて、近代以降の日本社会が商>工な価値観を大いに取り入れて行く
資本主義国であるのにも違いないために、部分的には中華なみの粗製乱造なども生じ、
近年ではモノづくり全般を軽んじて放棄するようなことまでもが、
カルト支配による虐政被害などもあって頻発してきている。
モノづくりを工>商という序列意識の下で重んずるのは、欧米はおろか、
政商の癒着が常態化し始めた北宋代以降の中国などでも疎かにされて来たことで
あるために、現状日本こそがその気風の残存度でもトップ級であり、
日本国外のどこにもそれを倣いに行けたりする余地はない。
あまりにも熱心すぎて、半ば変態扱いで敬遠されているような部類の日本人こそが
さような方面での一番手だったりもして、やはり保護の対象などにはほとんど
なっておらず、評価されるとしてもまた別個の社交的な面に限ってだったりする。
炎天下の氷のように溶けていなくなるに任せている現状を、決して由とすべきではない。
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