
「名君による法権統治が、衆愚政治化しやすい民主制よりも良好である場合もあるが、
いつも名君がいるとは限らないから、結果として民主制のほうがベターである」
などという主張をしたがる者もいるが、そんなのも西洋にだけ特有の事情でしかない。
高祖劉邦や家康公のような名君が全国全土を平定して内戦を絶やした上に、
有能な後継者の育成によって数百年にわたる平和や繁栄を実現したような事例も、
東洋社会には多く存在するのだから、そんな主張を一般論化されても困るのである。
「強い男が弱い女を守ってくれるのならそれに越したことはないが、
必ずしも守ってくれるとは限らないから、男女平等のほうがベターである」
なんてことも言いようはあるが、これもやはり大昔から自意識過剰の個人主義が
デフォであり続けてきた西洋だけに特別な事情でしかなく、そういう世の中においては、
女たちを全員奴隷化させる口実にされていただけな家父長制に基づいて、逆に女たちを
丁重な保護下に置いていくことを総員で重んじていたような世界のほうが大多数に上る。
洋学や聖書信仰なんかを思想信教とする以上は、封建制も男尊女卑も暗黒支配の具材に
なるしかないが、儒学や仏道その他のようなまともな思想信教に即するのならさにあらず、
素地の部分が最低最悪である場合にのみ有効たるような対策なぞを、それ以上の成果を始めから
挙げられているような社会に対してまで押し付けるような迷惑は終わらせるべきなのである。
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