巻き肩自体は今でも、日本人にありがちな国民病とそれなりに認知されて、
矯正する取り組みなども広まっているし、実際のところ、
「巻き肩を巻き肩でなくす」こと自体は、そんなに難しいことではない。
少し昔の日本人力士の琴奨菊のように、肩を引いて肩甲骨同士を合わせるような
ストレッチを繰り返していれば、まるでたわんだ板が逆方向へとひっくり返るように、
巻き肩が逆巻き肩へとひっくり返って、ちょうど
>>85のまだ肩が悪かった頃の
俺のような鳩胸型の肩回りへと移行することができるようになる。
しかし、それは決して肩の拘縮が本当に矯正されたわけではないので、
だからこその不器用さが仇となって、巻き肩気味の稀勢の里も、逆巻き肩気味の琴奨菊も共に、
肩の拘縮が本当に少ない白鵬のようなモンゴル力士にどうしても勝ち切ることができなかった。
巻き肩でもなければ逆巻き肩止まりでもない、肩関節の拘縮解消による正常化は、
肩を引いて肩甲骨を合わせる程度の生易しいストレッチだけで済むものではなく、
最低でもカポタアサナ以上の後屈訓練を重ねて行くことで初めて実現されるものである。
それは現状、ほとんど認知されていることではないし、認知されているアシュタンガのような
上級のヨガ界隈でも劇的な上達などはほとんど不可能に等しいとされていることだけれども、
一応不可能ではないし、特に世界最高の密教を古来より尊んできたこの日本においては、
その不可能を可能とする人材もまた決して少なくはないだろうに違いないのである。
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