戦前世代が主導していた、バブル期直後ごろまでのモノ作りの精緻さが
取り戻されるだけでも、日本経済が息を吹き返すことこれ請け合いだし、
いま漫画アニメゲームあたりの界隈でくすぶっているような最高峰の才能が
多少そういった領域に戻って来るだけでも、それが可能となるものだけども。
その「多少」すら許されないほどに、既得権益に次世代が介入して行くことが
徹底規制されているために、この円安下でも輸出拡大の目途すら立たないままでいる。
「今はもうハードよりもソフトの時代」というのも、日本という国がバブル崩壊の上に
半導体協定などの締め付けによってモノづくりへの邁進を挫かれたからであって、
その後にIT支配者となったアメリカや、世界の工場としての地位を確立した中国が、
量は稼いでも質や新開発の面でかつての日本ほどの高度さには至れないまま
でいるからこそ、いやでもそうなっただけのことである。
ソフト偏重はスマホ奴隷や承認欲求モンスターばかりを量産するような末路に
陥ったことから、ビルゲイツすらもが落胆の言葉を吐いている上に、ついにはAI技術の
ブレイクスルーで、人々のソフト系の仕事までもが大量に奪い去られる段階に入りつつある。
そこで、イーロンマスクみたいなモノづくりが本業の経営者まで「何もかも奪われる」と
戦慄しているのは、ただその程度にしか自分たちがモノづくりに対してろくな取り組みようでも
ないできたからなだけなのであり、ソフトがもはやどん詰まりな時代の次は次で、いくらでもあるのである。
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