>>182に書いたような指標を、GDP単体以上に重要な指標に据えたからといって、
ただただ貧しい国ばかりが上位に来るというわけではなく、
あくまで豊かさと持続可能性を兼ね備えている国が評価対象となるのみ。
豊かさが、ある程度は商戦のような競争によって育まれるものであるのは孟子も認めていた所で、
それゆえ2300年前にはすでに、共産主義並みの全体主義統制の危険性まで喝破していたのだが、
さりとてそれが過当競争ともなれば、今度は国や国際社会を自滅級の疲弊にまで追いやるものである。
だから史記平準書や漢書食貨志などにあるような、適度な市場統制もまた講じられるべきだし、
それ以前に仏門帰依などによって人々の情操を高め、財欲に溺れ果てることなどを予防してかかるべきでもある。
続日本紀などの、上代の日本の歴史書などを紐解いてみれば、当時の唐が貨幣経済で世界最大の繁栄を
謳歌していたのに倣って、国内での貨幣の流通などを朝廷が試みてはみるものの、人々が金子などで
物品が取引されることに不信感を抱くためになかなか普及せず、蓄銭を試みる者への褒賞まで試みていたという。
貨幣経済よりも先に仏門帰依のほうが進んでいた国ともあらば、そんな珍事までもが発生するわけだが、
それぐらいの清貧志向であればこそ、日本の皇統も中華帝国のような断代を来すことなく続いてきたものである。
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