
楚漢戦争時の項羽なども、亜父范増のような名参謀からの助言も無視してまで、
嫁の虞姫に気に入られるような振舞いばかりを心がけていた結果、
大多数からの人望を損ねての、総力戦での敗亡を期したという。
ただの婦女子が、どんなに美人だったりしたところで、
研鑽を積んだ軍師などよりも耳を貸すに値しない相手であるのは、
容易に察しが付くところではあるけれども、具体的にどのような点が
敗因となったのかといえば、それこそまさに男女混交の支持率では、
クリロナのほうがメッシよりも高い人気を博している理由にもなっているような、
人様にマウントを取ることにまで熱心であろうとする躍起さであったろう。
実際、項羽は自分にも先駆けて秦の首都咸陽に一番乗りした劉邦に嫉妬を抱いて、
まだ友軍であるにもかかわらず殺そうとするような真似にまで及んでいた。
しかもその直後に、まるで憂さ晴らしかのように咸陽の民を虐殺するような暴挙も
働いているし、まさにマウント意欲が虐殺級の残虐さへとエスカレートした実例となっている。
まるでバビルサのオスように、ただただメスにモテたいばかりの思いでいれば、
そのせいでマウント意欲の激化からの、大虐殺すら厭わない残虐さを抱くに至る。
そしてそれこそは、さような残虐さを始めから避けている者にいつかは負ける弱さとなる。
些末な虚栄までしか志しにないのならともかく、歴史に美名を残さんとする域の
大志の持ち主などにとっては、なんとしてでも避けておくべき性向たるのである。
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