ジョンレノンは「イマジン」の歌詞で、「国や宗教のような、
世界中の人々が殺し合う原因になっている事物が消えてなくなってほしい」
旨の妄想を垂れ流していたけれども、国家は全世界の公益を
保つための基本単位として、決して蔑ろにしていいものではないし、
近年の世界において、国際紛争の最たる要因となっているのもまた、
宗教よりもイデオロギーのほうである。
旧西側と東側の、資本主義vs共産主義な争いこそはその典型だし、
ソ連が崩壊し、中共が改革解放で共産主義を形骸化させて後にも、
旧西側たる欧米諸国のイデオロギー依存が解消緩和されることはなく、
無理に自分たちのイデオロギーを押し付けようとして、イラクやリビアや
シリアのようなイスラム諸国にまで侵略征服を企てる真似に及んで来た。
そこでまた、イスラムという宗教が被害者側として、新たな紛争の
当事者扱いとなり始めたわけで、やはり宗教よりもイデオロギーのほうが、
今の世界における最大の戦乱の火種となっているのが間違いない。
ジョンレノンの母国であるイギリスこそは、欧米諸国の金満を支えている
資本主義というイデオロギーの総本山でもあることだし(欧米の通貨発行権を
掌握しているロスチャイルドの根城であるため)、「イデオロギーのない世界」
まで希求するのは、自分たち自身にとっての自滅行為ともなるために、
大衆音楽の歌詞ですら、それを訴えることが憚られたのである。結果、
国や宗教のほうに、戦乱の元凶扱いの冤罪が擦り付けられたのだった。
返信する