近ごろの酷暑や極寒のせいで、アメリカからの侵略的外来種の雑草である
セイタカアワダチソウまでもが枯れてしまっている一方で、おなじ場所で
日本原産種であるススキが元気に生い茂っているという姿をよく目にする。
植物学が専門ではないので詳しくは分からないが、縄文時代や平安時代にも
今並みに夏場が熱い時代があったらしく、そんな時代をも生き抜いて来た
在来種のススキが、そこまでの経験は積んでない外来種に打ち勝った塩梅だろうか。
日本という国は近代以降、もっぱら海外からの文化的、文明的、人種民族的
あらゆる侵略を許して来たもので、そこへのけなげな反発としての、日本側からの
植民地侵攻や経済戦争での攻勢などもまた、無残に撃退されて今に至るものである。
そのような、目には目を歯には歯をな覇権争いではなく、より芯のところからの強さ
によって、日本人や日本という国が侵される側としての惨状を脱却し、さりとて、
侵す側としての暴慢をほしいままにするでもなく、福沢諭吉が口先だけで終わらせた
独立自尊を真に実現して行く、そのあるべき姿を今のススキなどにも垣間見るわけである。
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