食習慣にしたって、ただひたすら好きなものを食べて際限なく肥え太るのも、
そういう姿を忌み嫌ってただひたすらダイエットばかりに取り組んでやせ細るのも、
どちらも中正を欠いているが故に仁者から遠ざかる有り様だし、なおかつ、
「自分への投資」という観点を見失っている点でも全く共通する。
「自分への投資」とは、決して「自分への御褒美」なんて意味ではない。
故にただ好きなものを好きなだけ食べたりするのではなく、栄養価を考えた食事を
好き嫌いせずにキチンと食べて健康を管理し、十全な体力を蓄えるようでなければならない。
ただ、そういった取り組みの中で自然と、好悪のほうも正されて行き、
ただひたすら糖や脂肪ばかりを欲していたのが、高たんぱくな食べ物も好んで
食べられるようになったりするが如く、中正への志しも決して艱難なばかりではない。
そういった取り組みを食習慣に限らず、その他の生活面や趣味、社会的な活動に至るまで、
隈なく心がけて行くことこそが「自分への投資」となり、
他者にもそれを促すようなら、それは「他者への投資」ともなる。
今は「人材への投資」などという観点自体をゴッソリ見落としているせいで、
自分への投資すら億劫がって忌み避けるような者も多いから、必ずしも人にまで
促したりできるものでもないが、本当はそれこそがただ金カネを恵んだりする以上の利他たるもの。
コロアキやへづまのような超低度人材加減を忌み嫌うぐらいなら、それを嫌うべきでもないのである。
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