害為正法の外道に陥った織豊と、それを避けられた徳川が、
政策面で最も相違していたのは、やはり「政商頼み」の有無であった。
近年の、所謂「資本主義国」がその本分からして政商頼みであり、
それにより自国へと絶大な富を蓄積させてきた一方、その維持のためには
どうあっても経済的、軍事的な外界侵略を欠かすことができず、
その道を絶たれようものなら、今の日本のような早急なる滅亡にも見舞われざるを
得ないが如く、国を挙げての害為志向と政商こそは切っても切れぬ関係にある。
さも、軍国化こそが国を挙げての害為志向の極みであるかのように触れ回られる
ことも多いけれども、そもそも幕府時代の日本もまた最強度の軍国体制であり、
それでいながら戦争、内乱の一つもなく、自給自足で260年の泰平を築き上げた
事績などからもわかるように、軍国化すなわち必ず害為志向なんてことは全くなく、
そこに外界を侵略して行こうとするような覇権性までもが帯びてしまった場合に
そうなるのであり、なおかつどうして外界侵略などに手を出さねばならないような
事態に至ってしまうのかといえば、それはやはり政商頼み等による失政が原因だったりする。
この世における害為拡大の元凶となるのはあくまで政商のほうであって、
軍事を重んじたりする姿勢のほうではないのを、先入観などによって取り違えてはならないし、
逆扱いであってくれたほうが都合がいいような連中の詭弁に誑かされないようにもすべきである。
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